土曜日, 6月 07, 2008

十条日常診療フォーラムNEWS 「肝臓がん(HCC)の はなし-NO.2」

5月22日は、内科 古山先生による『肝臓がんのはなし-NO.2』でした。画像診断のお話では、造影剤を使って特異的にHCCを描出する造影USやCT画像と超音波画像を同一画面でリアルタイムに映し出すRVS(Real-time Virtual Sonography)の紹介があり、MDCT、肝動脈下CT(CTA)、経動脈性門脈造影CT(CTPA)の違い、Lipiodol CT、MRIでは Gd Dynamic MRI, SPIO(超常磁気性酸化鉄)、DWI(拡散強調像) など患者さんの画像を使っての説明がありました。CTと血管造影との対比や、Lipiodol CTと病理組織の対比など興味深い写真も見せていただきました。次に、肝癌の治療では 再発が15-20%/年で起こる一方、肝癌の60%の患者さんが肝不全死をするといった実態の中で治療の難しさが語られました。外科的治療や局所療法としてやられるラジオ波焼灼療法、経カテーテル肝動脈塞栓術(TAE)、肝動注化学療法、肝移植の説明や肝癌発生を抑制する治療として、ALTを下げる治療、過剰鉄を減らし酸化ストレスを抑制する治療、インターフェロン少量長期投与によってALTを正常化させたり、B型慢性肝疾患に対し抗ウィルス療法をやることによりウィルス量を減らし発癌を抑制する治療など、多岐にわたってご講演いただきました。

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