月曜日, 2月 09, 2009

十条日常診療フォーラムNEWS『急性冠症候群(ACS)』

1月29日は、内科 河野先生による『急性冠症候群(ACS)』でした。急性冠症候群とは「冠動脈の粥腫が破れて、そこに血栓がベタベタくっついている。」ことをさし、心筋が全層性に壊死に陥っているST上昇型心筋梗塞(STEMI)と壊死が心内膜下に限局している非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)、壊死になっていない不安定狭心症(UA)が含まれることが説明されました。そしてST上昇型心筋梗塞(STEMI)はできるだけ早く心カテーテルを行ない再灌流療法をすることが必要で、虚血性心疾患らしい症状があり、心電図で新規のST上昇があればできるだけ早く循環器医を呼んでPCIをすることが強調されました。病院の玄関に入ってからカテーテルでバルーンをふくらますまでの時間は90分以内が目標と話されました(参加者はびっくり)。また非ST上昇型心筋梗塞(NSTEMI)と不安定狭心症(UA)では患者さんのリスク(年齢・腎機能など)や心筋障害の程度を見て緊急カテーテルを行ない、抗血小板療法、抗凝固療法、冠動脈拡張薬で経過をみることもあるとのお話でした。急性冠症候群(ACS)の診断で大切なのは問診・診察・心電図であり、典型例はほぼ診断でき この時点で循環器医に連絡するようにとのことです。血液検査やUCGは診断の確認に使われると考えてほしいとのことです。また 初期の薬の使い方の詳しい説明もしていただきました。

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