土曜日, 6月 07, 2008

十条日常診療フォーラムNEWS 「肝臓がん(HCC)の はなし-NO.1」

4月17日は、内科 古山先生による『肝臓がん(HCC)の はなし-NO.1』でした。はじめに肝臓は門脈と肝動脈の二重支配を受けており、HCCは9割が肝動脈支配であることから、造影CTでHCCが動脈相で染まること。逆に非HCC部は門脈支配であるので、造影2-3分後は非HCC部が濃く映り、HCCは抜けるためCTでよくわかることを教えていただきました。当院のデータでは慢性肝炎の6年経過後の発癌率はB型肝炎で年率0.65%、C型肝炎で1.7%とC型に高く、C型では、線維化の程度によって発癌率が高くなり、肝硬変では年率8%になること、インターフェロン治療で1/5以下に低下すること。B型ではウイルス量が発癌率に関与していて線維化の程度と関連する傾向がないこと、またセロコンバージョン(=抗原が陰性化して抗体が陽性化する事)後に癌が起こってくることが多いこと。危険群(C型慢性肝炎、B型慢性肝炎、アルコール性その他の肝硬変)・超危険群(C型肝硬変、B型肝硬変)のfollowのポイント、腫瘍マーカーの見方、意義を教えていただきました。

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